【サステナビリティ】私たちのミライのために アニメーションで伝えるメッセージ
地球環境に対してJ:COMグループの事業活動によるCO2排出量を2050年度までに実質ゼロとする「2050年度カーボンニュートラル達成」を目標に、CO2排出量の削減に取り組んでいる当社が、今回新しくスタートさせた「J:COM×U25環境を考えるプロジェクト」。
若手社員が中心となって実現した本プロジェクトについて、企画から実施までをメインで担当した藤野のぞみさん。彼女にプロジェクトの背景や、仕事の内容、そして今後の展望について話を聞きました。
地球環境のために何ができるか、若い世代と一緒に考えたい
—— 今回のプロジェクトの背景を教えてください
わたしたちは、経営方針の基本姿勢に「CHALLENGE(挑戦)」を掲げる企業として、小中学生を対象とした「J:COM杯 3月のライオン子ども将棋大会」や「全日本アルペンスキーU16チーム強化支援プロジェクト」などを通して、次世代を担う若者たちへの支援を行っています。
文化・スポーツの取り組みに加え、「2050年度カーボンニュートラル達成」を目標とする企業として、「地球環境」に対しても未来を担うU25やZ世代のみなさまと一緒に考えて発信することで、メディア企業としての役割を果たしたいとの想いで企画したのが今回のプロジェクトです。
わたし自身、物心ついた頃には、異常気象や暑さの記録更新といったニュースに触れることが多かったですし、好きなアーティストのグッズの中にもエコグッズなどが多く、地球環境のためにアクションが必要であることはごく自然なことに感じました。
ただ、マイボトルやエコバッグを使うといったこと以外に個人でできることがわからず、未来のためにも何か取り組みたいと思ってはいましたが、今回のように多くの方を巻き込んだアクションは初めての経験なので、不安が大きかったです。
それでも、今後の未来を生きていく若い世代の中に、地球環境への危機感はあるものの、具体のアクションまでは踏み出せていないという人が多いのではと考え、それであれば、一緒に取り組めるような活動がしたいと思い、Z世代のみなさまと一緒に創りあげるプロジェクトを立ち上げました。
ストーリー募集「地球環境のために、私たちができること。」
—— プロジェクトの概要を教えてください
「地球環境のために、私たちができること。」をテーマに140文字のストーリーを募集し、東京大学 未来ビジョン研究センター 江守正多教授をはじめ、J:COMグループでメディア事業を行うアスミック・エースなどの有識者らによる審査を経て最優秀賞を決定し、15秒のアニメCMを制作・発信するものです。
—— 140字で募集した理由はありますか?
手軽につぶやき感覚で参加してもらいたいという想いからです。わたしはSNSで発信するときに、短いメッセージでいかに話をまとめるか、普段から無意識に実践しているので、限られた文字数・時間での表現に慣れている方も多いのではと思いました。
—— なぜ映像化の手段にアニメを選ばれたのでしょうか
アニメという手法であれば表現に制限がなく、より自由な発想でご応募いただけると考えました。また、より多くの人に見てもらえるように、15秒の短編というサイズ感も意識しました。日常の中で、改めて地球環境について考えるきっかけを作るには、伝わりやすく短い「アニメ」という媒体が最適だと思いました。
このような理由から、『化物語』、『魔法少女まどか☆マギカ』、『3月のライオン』など多くの人気アニメーション映像を手掛けている株式会社シャフトに本プロジェクトの趣旨に賛同いただき、プロジェクトを実現することができました。
それぞれの視点から意見が飛び交う最終審査会
—— プロジェクトを進める上で苦労したことはありますか?
最優秀作品の選定が最も苦労しました。ストーリーの募集は初めての試みでしたが、ありがたいことに多数のご応募をいただき、140字という制限の中でも、アニメ化された映像が思い浮かぶ素敵な作品が多く、審査を行うのにとても時間がかかりました。
最終審査会では、キャラクターは魅力的か、似ている作品が既に存在していないか、ストーリーに出てくるアクションは地球環境問題を解決するためになっているかなど、各界の専門家である審査員のみなさまがそれぞれの観点から、わたしが全く想像もできなかった意見が飛び交うことになりました。
初めは審査員全員の推薦作品が一致していたわけではなく、映像化と環境の観点から、評価の高い作品が割れていました。しかし、審査員の皆さまが一つ一つの作品に対して、どんな工夫をすれば環境へのメッセージを際立て、映像としても魅力的なものになるかを議論し、意見をまとめあげました。最終的に満場一致で最優秀作品を決定することができました。
作者の想いをきちんと表現すること
—— 最優秀作品決定後はどのように制作を進行したのでしょうか
最優秀賞受賞者の方と連携しながら、シャフト様とアニメーションを制作しました。最優秀賞を受賞されたのは20歳のしいな(ペンネーム)様。4月にJ:COM本社(東京)に来社いただき、最優秀賞贈呈式とインタビューを実施しました。
制作するにあたり、しいな様とコミュニケーションをとりながら一緒に進めたいという想いがありました。しいな様の作品に込めた意図やメッセージをできるだけ忠実に表現したいと思ったからです。そのため、贈呈式には実際にアニメを制作いただくプロデューサー、ディレクターにも参加いただき、制作会議をする場を設けました。
会議ではキャラクターの年齢や服装などのイメージ、情景や時間帯など詳細な設定について確認し、しいな様の体験から作品に込めた想いなどを、プロデューサーへ直接伝えることができました。その後も、キャラクターデザインやコンテをしいな様と確認しながら作品を仕上げることができました。
さまざまな知見を取り入れることによって出てきた深み
—— このプロジェクトで得た学びと、今後の展望を教えてください
わたしにとって、営業拠点から広報部(現 サステナビリティ推進部)へ異動して初めての担当業務であり、会社としても初めて実施する取り組みで、どう進めたらいいのか分からないことだらけでした。
それでも、周りの先輩方や関係各社様からご協力をいただくことで、なんとか実現することができました。いろいろな人を巻き込んでプロジェクトを推進することは大変ですが、さまざまな意見や知見を取り入れることによってプロジェクト自体に深みが出てくることを実感することができました。
今後は、メッセージを発信するだけでなく、実際にZ世代のみなさまと地球環境問題を解決する取り組みを一緒に考え、直接的なアクションを起こすプロジェクトへと進化させたいです。社内の若手社員との意見交換などを通じてどのようにプロジェクトを実現させていくかを模索したいと思っています。
U25 環境を考えるプロジェクト アニメCM
「J:COM×U25環境を考えるプロジェクト」概要
未来を担うU25世代の皆さまと一緒に、地球環境へのメッセージやアクションについて考え、環境専門家や映画・アニメ等のメディア事業を行うアスミック・エースなどのJ:COMグループ会社と協力してアニメーションCMを制作、社会へ発信します。 詳細はこちら