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【安心安全な地域社会】わたしたちが特殊詐欺被害防止に取り組む理由

J:COMは安心安全で持続可能な地域社会を目指して、自治体や警察署、地域の方々などと連携しながら防犯意識の向上、犯罪発生の抑止に取り組んでいます。その中でも近年、特に対応を強化しているものの一つが「特殊詐欺被害の防止」です。

全社を挙げて取り組みを進めており、特にグループ会社であるジェイコム東京はケーブルテレビ業界で初めて「警視庁特殊詐欺被害防止アドバイザー」を受嘱し、より積極的に活動を推進しています。

警視庁と連携して特殊詐欺被害防止に取り組むジェイコム東京の石原さんと、実際にお客さまへの対応で詐欺被害を未然に阻止し、警察署から感謝状を授与された特殊詐欺被害防止アドバイザーの小野寺さんに話を聞きました。

石原 里紗
2013年入社。ジェイコム東京 お客さまサービス推進統括部。趣味はゲーム・アニメ・旅行。社内有志で参加するeスポーツ大会の宣伝応援をすることも。
小野寺 理恵
2020年入社。ジェイコム東京 西東京局営業部。趣味はライブに行く事。いつかフェスにも行ってみたいです。




地域の安心安全に向けて警察署とタッグ


――「J:COMが特殊詐欺被害防止」といってもあまりピンとこない方も多いと思うのですが、なぜ「特殊詐欺被害」の防止に取り組んでいるのでしょうか?

石原:一言で言えば、J:COMが安心な暮らしを守る存在になりたいから、だと思います。
元々、J:COMは地域社会とともに成長し、地域の暮らしに紐づく発信を続けてきました。全国の各拠点では番組作りやイベントを通じて地域の自治体や警察署と関わることが多く、交通安全活動や「こんな犯罪が増えているから注意が必要です」といった啓発を進めていたんです。
 
こうした活動をベースに、自治体や警察と地域安全を一緒に守っていくための協定を締結し、関係者と協力しながら地域の安全を守る取り組みを続けています。

その中で、近年強化しているのが「特殊詐欺被害の防止」です。私は警視庁と情報交換をして、営業スタッフやジェイコムショップの協力を得ながら、関連するイベントや啓発活動を進めています。
 
一例を挙げると警視庁のサイバーセキュリティ対策本部と協力し、昨年12月には都内で防犯をテーマにしたスマホ防犯教室を開催したところ、非常に好評をいただき満員御礼となりました。
 
 
特殊詐欺の被害額と聞いても多くの人はなかなかイメージできないと思いますが、なんと2023年度の被害認知件数だけで19,000件以上、被害額は452億円に達しています。(警察庁データより) https://www.npa.go.jp/bureau/criminal/souni/tokusyusagi/hurikomesagi_toukei2023.pdf
しかも被害は都市部に集中して今日もどこかで被害が発生しているのかもしれないのです。

今、わたしたちが取り組んでいる特殊詐欺をテーマにした情報発信、地域の見守り活動等を進めることで、被害が減ってほしいと考えています。


――確かに特殊詐欺の話題はよく耳にしますね。活動を通じてJ:COMの強みが活かされていると感じる部分はありますか?

石原:日々の営業活動やサポートにおいてお客さまと直接お話しできる点は、この活動でもプラスに働いていると思います。
警視庁と連携して詐欺被害防止のチラシやステッカーも制作しているのですが、地域の方々のお手元に直接お届けして説明できるので、注意喚起の言葉もより届きやすくなっていると感じます。
 
お客さまから「教えてくれてありがとうね」という言葉や、警視庁の方からも取組みに対して感謝の言葉をいただき、この活動を続けてよかったなと思います。
ただサービスの提案をするのではなく、いかに安全に快適に使っていただけるか、という安心安全な暮らしのサポートできるのは当社の強みだと感じています。

注意喚起のチラシやステッカーを制作


「特殊詐欺被害防止アドバイザー」として、一歩踏み込んだ対応を


――2023年4月には、ジェイコム東京の従業員が業界で初めて「警視庁特殊詐欺被害防止アドバイザー」を受嘱されました。これはどのようなものなのでしょうか。

石原:特殊詐欺被害防止に向けて自主的な広報啓発活動や未然防止活動を行う企業・団体等に対して警視庁が委嘱する制度です。
 
ジェイコム東京では、これまでお客さま対応を行う従業員約1,300人(2023年4月当時)が講習を受講し「特殊詐欺被害防止アドバイザー証」を取得しました。特殊詐欺ゼロを目指して、更なる詐欺被害防止の注意喚起を進めているところです。
 
実際に講習を受けた従業員からは”特殊詐欺は誰でも被害に遭う可能性があるということや注意すべき点がよくわかった”との声がありました。皆なんとなく特殊詐欺に対する危機感は感じていましたが、今回の講習とアドバイザー証取得を経て、特殊詐欺や防犯に対しての意識が一段上がったようです。

特殊詐欺被害防止アドバイザー講習の様子


――従業員が特殊詐欺被害防止アドバイザーとなり、被害を防いだ例もあると伺いました。ここからは実際に被害を阻止した小野寺さんにもお話を伺いたいと思います。どのような対応をされたのでしょうか?

小野寺:2024年春のある日、営業所へ戻る途中でコンビニに立ち寄った時に駐車場で「パソコンに変な画面が出てしまって、壊れているかもしれないのだけど、J:COMさんならわかる?」と声をかけられました。

営業車のロゴを目に留めてくださったのでしょう。お話をお聞ききすると当社サービスをご契約いただいているお客さまでした。

お客さま曰く、パソコンから突然警告音が鳴って、画面に電話番号が表示されたので、気が動転して電話をかけてしまったそうです。違和感を抱き、さらにお話を伺うと「すぐにコンビニで指定のギフトカードを4万円分購入してほしい。そうしないとパソコンが壊れてしまう」と指示されていました。

ちょうどアドバイザー講習で、ギフトカードを買わせようとする「サポート詐欺」が急増していると学んでおり「きっと特殊詐欺だ」とピンときました。警察への通報を提案し、すぐに近くの警察官が駆けつけてくださり、被害を未然に防ぐことができました。


――特殊詐欺被害防止アドバイザー講習で学んだ知識が役立ったのですね。

小野寺:日頃から詐欺被害の事例について学んでいたおかげで、このような場面に遭遇しても落ち着いて対応できました。
 
また、今回はお客さまから声をかけていただいたことがきっかけだったので、J:COMが長年地域にお住まいの方と信頼関係を築き、声をかけやすい存在になれていることも良かったのかなと思います。困った時にJ:COMならどうにかしてくれるんじゃないか?と頼っていただけたことが嬉しかったです。


身を守ってもらうきっかけに


――その後、小平警察署から感謝状も授与されたそうですね。

小野寺:まず、自分の行動が被害防止につながり、お客さまの安全を守れたことを光栄に思います。今後も詐欺と疑われる場面に遭遇した際は、自発的にお声がけして地域の安心安全に貢献しようと、思いを新たにしました。
 
アドバイザーに任命される前は「オレオレ詐欺」くらいしか知らず、「本当に被害にあう人っているのかな?」と半信半疑でしたが、私の経験から「詐欺被害は身近に起こりうるんだ」ということを皆さんにお伝えできたのではと思います。
 
通報時には「もしこれが詐欺ではなく、単なる故障だったらどうしよう?」と不安もよぎりましたが、上司に相談した上で通報を提案する結論に至りました。私個人の活動ではなく、全社を挙げて取り組んでいるからこそ、知見も溜まっていましたし冷静な対応ができたと思います。
 
警察の方も「少しでも不審に感じたら、すぐに連絡をしてください」とおっしゃっていました。皆さんも、もしこのような場面に遭遇したら、ぜひ迷わず最寄りの警察にご相談いただけたらと思います。
  
私は普段の営業活動中、特殊詐欺等の発生情報や注意喚起について現場付近を走行しながら地域の方々への声掛けなどを行っています。

ささいな街の変化にも気づけるのは、日頃から担当エリアを回り、お客さまとも対面で接しているわたしたちならではかもしれません。地道な取り組みですが、こうした積み重ねが地域の安心に繋がっていくと信じて続けていきます。

特殊詐欺被害を未然に防ぎ、小平警察署から感謝状が授与されました


正しい情報をすばやく地域の皆さんに届け、犯罪から守りたい


――詐欺が巧妙化する時代です。石原さんは地域の防犯意識を高めるためにどのようなことを意識していますか。

石原:かつての「オレオレ詐欺」や「還付金詐欺」は高齢者が主なターゲットでした。ところが、最近はSNS型投資・ロマンス詐欺などで30~50代といった若い世代の被害も 目立つようになっています。
「特殊詐欺=お年寄りの被害」というのは過去のイメージで、今やだれでも被害にあう可能性があるんです。

わたしたちは詐欺被害を防止するため、正しい情報を、スピード感を持ってお伝えしていきたいと思っています。担当になってから特殊詐欺はもちろんのこと、交通安全や防犯関連のニュースを意識的にこまめにチェックするようになりました。身近に発生しそうな事例は素早く社内に情報共有しています。

あまり予想していなかったことでしたが、社内へ情報共有することで「実は親族がこういう手口で被害に遭った」「お客様から新手の詐欺かもしれないという相談を受けた」といった情報が届くようにもなりました。

従業員が各地域に根を張っているJ:COMの強みはここにもあったんだなとあらためて思いました。

私1人ではなくほかの従業員にも気づきが広がることで、常に広い視野を持って、必要な情報をキャッチアップできます。
情報の往復が新しい発信にもつながるので、意識的に続けていきたいと思います。


「もしも」のときに地域から頼っていただける存在に


――最後に、今後の展望についてお聞かせください。

小野寺:全国では手を変え品を変え、さまざまな詐欺が蔓延しています。もしご自身の周りで疑わしいケースがあったら、ぜひわたしたちにも気軽に声をかけていただけたらと思います。
 
J:COMが地域の皆さんから頼っていただける存在になるよう、組織一丸となって活動していきたいです。
 
石原:今後も警察や自治体と連携を続けながら、従業員や地域の方々へ地域の安全な暮らしに向けた啓発活動も増やしていきたいと考えています。高齢者に限らず全世代に向けて情報を提供し、より広く地域の安全に貢献していくことがわたしたちの目標です。

♪本日のBGM♪ 
Fight Song – Rachel Platten
このBGMを聞きながら読むといいかも♪という音楽を勝手におすすめしています。


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