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【次世代のチャレンジ支援 】世界を目指す若手アスリートを応援。「アルペンスキーU16支援プロジェクト」

J:COMは次世代を担う若者の挑戦を応援しており、取り組みのひとつとして、全日本アルペンスキーU16チーム強化支援プロジェクトを実施しています。
2018/19シーズンから強化費の支援や、活動報告番組の制作を開始。世界を目指して戦う若き選手たちの活動をサポートしてきました。2021年から始めたJOCジュニアオリンピックカップの無料LIVE配信も好評です。
6年目を迎えた2023/24シーズンは、過去プロジェクトに参加した選手が国際大会で総合優勝を果たすなど、支援が着実に実を結び始めています。
密着番組の制作や大会の配信を行う、J:COMグループのスポーツテレビ局「J SPORTS」の近藤歩さんにこれまでの軌跡と変化、U16チームに寄せる期待について聞きました。

近藤 歩さん
2009年新卒入社。営業を経て2016年からJ SPORTS企画制作部。大の巨人ファン。


日本スキー界の未来を担う16歳以下の選手を支援


――はじめに近藤さんのお仕事について教えてください。

J SPORTSでスポーツ番組を制作しています。現在はプロデューサーとして全体を統括する役割が多いですが、編集やディレクターも担当しています。スポーツジャンルは、夏がモータースポーツやクライミング、冬がアルペンスキーやモーグルなどです。


――「U16プロジェクト」とはどのような取り組みですか?

世界の頂点に立つアルペンスキー選手を育成するため、16歳以下の選手を支援する取り組みです。
 
一般社団法人ジャスト・ラビング・スキー(JLS)が行うクラウドファンディングで強化費を募りJ:COMからの支援金を加算して公益財団法人全日本スキー連盟(SAJ)のアルペンスキーU16チームへ寄付をしています。

J SPORTSは国内の合宿や大会を取材し、シーズン終了時には選手の成長を描いた活動報告番組を制作・放送しています。2021年からはシーズン最後の活躍の場であるJOCジュニアオリンピックカップも無料でLIVE配信しています。
 
私は元々アルペンスキーの番組を担当していたこともあり、2019年からプロジェクトに参加しました。現在は後輩と共に取材のほか、ジュニアオリンピックの配信にも携わっています。


――アルペンスキーを支援する理由とは?

J:COMは次世代を担う若者のチャレンジ支援に取り組んでいます。そのひとつとして支援をはじめたのが、アルペンスキーの全日本U16チームでした。
 
アルペンスキーは世界でも日本でも、スキー競技のなかでもっとも競技人口の多い種目です。冬季オリンピックで日本に初のメダルをもたらした種目も実はアルペンスキーなんです。
 
しかし、1956年に銀メダルを獲得して以来、60年以上もメダルを獲得できていません。新しいメダリストの誕生は、日本のウインタースポーツ界の大きな夢です。
 
世界の頂点を目指すには、競技全体として選手層が厚くなることが重要で、若い世代が鍵を握ります。
ただ、次世代支援はすぐに成果がでるものではありません。若いうちから海外で戦う経験を積み、少しずつ成長していった5年、10年先にオリンピックという舞台が待っています。夢の実現に向けて時間がかかりますが、まさに「挑戦」にふさわしいプロジェクトだと思います。
 
スポーツ専門チャンネルならではのノウハウ、地域密着の取材力、ネットワークを活かし、支援の輪を広げています。
 
私たちが支援してきた10代の選手たちがメダリストになり、いろんなメディアを賑わせる日を想像すると、ワクワクしますね。

ジュニアオリンピックもYouTubeで無料配信、競技の魅力とファンを広げる


――近藤さんご自身とスキーとの関わりは?

中学・高校でスキーをやっていたこともあり、アルペンスキーは個人的にもなじみのあるスポーツでした。アルペンスキーは旗門が並べられた斜面を滑りタイムを競う競技で、0.01秒差で優勝が決まるなど高いレベルの技術が求められます。
 
陸上の100メートル走やF1と同じような魅力があるといえばよりわかりやすく伝わるでしょうか。スキー独特の迫力があり、スピードだけでなく、テクニックでも魅了する。それがこの競技の面白さだと思います。

――2021年からは小学5年生から中学生、高校1年生(早生まれ)までの全国大会「JOCジュニアオリンピック」をYouTube配信しています。どのような経緯でスタートしたのでしょうか。

U16プロジェクトの開始から3年目を迎え、全日本スキー連盟と今後の取り組みを議論する中で、「一般の方にもアルペンスキーの魅力を知ってもらいたい」「トップレベルで活躍する日本選手の活躍を見てほしい」という思いから放送・配信をスタートしました。
 
初回の立ち上げはなかなか大変で…。現場スタッフは6、7人と少数で一人何役も担当しなければなりませんでした。私もプロデューサーでありながら、カメラのスイッチングをしたり選手インタビューを行ったり駆け回っていました。
 
でも、苦労の甲斐あってYouTubeでの無料配信は視聴者からの反響も大きく、会場でお会いした選手のご家族から「配信見てるよ、ありがとう」と声をかけていただいたこともありました。配信は大変でしたが「やってよかったな」と思っています。


――クラウドファンディングの告知協力も実施しています。反響はいかがですか?

2023/24シーズンは目標の100万円に対して140万円以上の支援をいただきました。プロジェクト開始当初から比べると賛同してくださる方や支援額が増えてきており、手応えを感じています。
 
クラウドファンディングによる強化費はJ:COMからの支援金とともに、選手の遠征や合宿の実施、トレーニング環境の充実などの強化に充てられています。
日本の選手は海外の選手と違い、アルペンスキーの本場ヨーロッパの固い雪質でトレーニングする機会を得るのが難しいという背景があります。
海外選手に追いつき、中長期的な強化を実現するためには、海外の有力選手と同じようなトレーニング環境をつくることや海外での経験が必須であり、それを実現するにも強化費が必要なんです。
 
2030年、2034年の冬季オリンピックで日本人が大活躍するために、今後もクラウドファンディングは継続していけたらと考えています。

2023/24シーズン 強化費贈呈式の様子


プロジェクト参加選手が国際大会で優勝。継続的な関わりを通して見えてきたこと


――これまで特に印象に残っている大会は?

最近では2024年2月に長野県で開催された国際大会「FIS ファーイーストカップ」です。
 
この大会はワールドカップの下位カテゴリーにあたるアジア地域の大会で、ヨーロッパカップ、北米カップなどと同じカテゴリーに位置付けられています。
 
2018/19、2019/20にU16チームに所属した片山龍馬選手がシーズン総合優勝を果たしました。優勝決定の瞬間、選手はもちろんコーチ陣も大喜びしている光景を見て、個人的にも感慨深いものがありましたね。
 
今後はワールドカップでも活躍が期待できるのではないでしょうか。
 
取材する側としてはすべての選手に対してフラットな気持ちで臨むようにしていますが、やはり取材してきた選手の活躍を見守る思いは強く、応援する気持ちがあります。

FISファーイーストカップで総合優勝した片山龍馬選手


――プロジェクト参加から5年が経過して、ご自身の心境の変化は?

選手やコーチ陣、全日本スキー連盟ともよい関係性が構築でき、取材側としても一歩踏み込んだ話ができている気がします。継続的に取材を続けているので、現場でも皆さんが自分のことを覚えてくれているんですよね。
 
U16プロジェクトを巣立った選手が、実力面に加えてメンタルや人間性の面でも成長している姿を見るのは嬉しいです。
 
もともとアルペンスキー中継に関わっていましたが、このプロジェクトに参加してからより一層深い関係になれたと感じています。
 
また、スキー競技中はヘルメットやゴーグルをしているので、選手の顔を見ることができません。
試合時のインタビューでは、選手の表情や生の声を視聴者に届けられるよう意識しています。これまでは、大会スケジュールの都合上、優勝者が確定してからインタビューを撮るまでに時間差があったのですが、先日の大会では、運営側と交渉して優勝が確定したその瞬間に選手へインタビューできるようになりました。より、熱が伝わるタイミングで選手の声を届けられるようになったと思います。
選手たちのファンになってもらうことが継続的な支援に繋がると思うので、これからもできるだけ選手たちの素顔を見せていきたいと思っています。


次世代の挑戦を応援するために、サポートしつづける


――J:COMが取り組む、次世代を担う若者たちの文化・スポーツ活動支援について、どのような思いがありますか。

スポーツの発展のためには継続的な取り組みが重要です。そのためには、まずは知ってもらい、興味をもってもらうことがスタートになると考えています。選手たちの活躍を発信し続けることには大きな意義があると感じています。
 
個人的には他の競技にも支援を広げていきたいです、J SPORTSでモーグルの番組も担当していますが、同じく若手選手の育成や支援の強化が課題です。自分たちの知見を他の競技でも展開できたら、世界の舞台で活躍するアスリートも増えていくのではないでしょうか。


――最後に、今後に向けて近藤さん自身が挑戦したいことは?

まだアイデアの段階ですが、クラウドファンディングに限らず、例えばチャリティマッチなど、選手も応援する側も一緒に楽しめるイベントを実施できたらと考えています。また、継続的に応援してくれるスポンサーがついてくれたら、さらに選手のトレーニング環境が充実し、いいサイクルが生まれると思います。
 
アルペンスキーに限らず、さまざまな競技で若い選手が日々練習に取り組んでいます。これからも選手たちの活躍を追いかけていきたいです。


【23/24シーズン活動報告番組】
「アルペンスキーU16 世界への挑戦 Season 6:次世代がつなぐ未来へのバトン」公開中!
 
【無料LIVE!】JOC ジュニアオリンピックカップ 2024全日本ジュニアスキー選手権大会のリンクはこちら
 ・3/24(日)K2男子・女子GSL競技
 ・3/25(月)K2男子・女子SL競技 
 ・3/26(火)K1男子・女子GSL競技 
 ・3/27(水)K1男子・女子SL競技


♪本日のBGM♪ 
Feel So Close – Calvin Harris
このBGMを聞きながら読むといいかも♪という音楽を勝手におすすめしています。

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